カキノキ科、落葉高木。柿は一般には中国原産とされ、わが国には古代に渡来し本州、四国、九州の山中にはえるヤマガキを原種とし、それを果樹として改良普及した。岐阜県瑞浪市で第三紀層から果実の化石が発見されてから日本原産説もでてきている。分布は本州、四国、九州に広く栽培され、樹形は円柱形、樹高5~15mである。心材と辺材の色の差はあまりはっきりとはしていない。淡色で、橙色を帯びているが、ときどき黒い条が不規則に出てくることがあり、それが著しいときには、木材の色が黒に近くなる。黒い心材の出ることはあまり多くないが、それをもったものを黒柿と呼んで、装飾目的の用途に使うため、その価格は高い。花は初夏、若枝の葉えきに1個ずつつき雌雄同株、雌花は雌しべ1本に退化した8本の雄しべがある。大きな液果で秋に熟し食用とし、また渋をとる。材は硬く器具、家具に用いる。