わが国の特産で、観賞用として広く栽植するユキノシタ科の落葉低木である。ガクアジサイを母種とした園芸種で茎や葉は同じ。6月~7月の初夏に咲く花は、青、紅紫、白などで土壌によって変化し、酸性土壌では青系になり、アルカリ性土壌では赤系になる。酸性土壌の多い日本の普通土壌で「赤系」を維持するには石灰を与える必要があり、「青系」を維持するには「硫酸アルミニューム」を与える。雄しべ、雌しべを有するが実をつけない。葉は10~15cmで卵形で光沢がある。アジサイの名は、「集真藍」の意からだといわれている。アヅは集まること、サイは真の藍で、青い花がかたまって咲く意味である。また、繁殖はさし木がよいとされている。春、秋の彼岸ごろ、枝を1~2節に切って苗床になす。このとき横に寝かせるようにすると発根がよい。半年後に定植すれば、次の年には花をつける。